“愛してるから”一緒にいるんじゃない。
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【連載】昭和の父ちゃんから令和の父ちゃんへ伝えたいこと Vol.4

『結婚って、いつも一緒に美味しいご飯を
食べる事じゃない。
喧嘩して顔も見たくない程嫌いになって、
砂を噛むようなマズイご飯がテーブルに並んでも、
必ず食卓に座り続ける。
その食卓を選び続ける。
“愛してるから”一緒にいるんじゃない。
“一緒にいようと決めたから”一緒にいるの。』
from 芦原妃名子『ブレッド&バター』6巻 EPISODE.24

いやはや、結婚して36年も経つと、
これこそが
「結婚すること。家族を持つこと。」
の実相ではないか!?と納得がいく。
結婚式で誓った歯の浮くようなセリフなどに
騙されてはいけない。
大好きなんて長続きしないのが人間なのである。
瞬間に訪れる感動やお涙ちょーだいは、
永遠ではない。
毎日毎日、仕事。
変わり映えしない日常。
子宝に恵まれたなら、
また、その子宝に振り回される時間もやってくる。
好きだ。愛している。
そんな言葉を口にしない時がいずれやってくる。
美味しいご飯が、
顔を見ているだけで不味くなることもある。
それが、結婚生活でもあるのだ。
ワタシは、佐渡島出身のカミさんと
27歳の時に結婚をした。
東京で25歳のときに知り合った。
カミさんは、当時23歳。
若い!!若過ぎる!!若気の至りで、
福岡への転勤の際に、一緒に行く!?って聞いた。
そしたら、即答で着いてくると…。
何のゆかりもない九州に。
親戚も友達もいない福岡へ。
愛しているとか、好きとかの感情以上に、
この信頼に応えなきゃの方が優先した。
一緒にいようと決めたのだから、
その責だけは果たそうと思った。
それは、36年経っても、いまなおだ。
36年間、離婚の危機などなかったと言うと、必ず、
「なぜ、そんなに仲良いのですか!?」
と問われる。
“一緒にいようと決めたから”である。
それ以上でも、それ以下でもない。
浮いたセリフなど、もう言えない。
“一緒にいようと決めたから”は、
結局、愛しているからなのだと思う。
でも、愛しているからが先ではない、後だ。
決めたから、いまがあるのだ。
そういうのが
父ちゃんの中の父ちゃんなのではないか!?
違うか!?
この記事に関わったTOCHANSは...
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